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【最新】ベトナム製造業の現状と展望

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目次

本記事では、2026年最新のベトナム製造業の現状を解説します。チャイナ・プラス・ワンの加速や品質管理の課題に対し、製造業の購買担当者がどう向き合うべきかを専門的視点で紐解いていきます。前回の「ベトナムは単なる「安価な労働力の代替地」なのか?」とあわせて読んでいただけるとより解像度が高くなるはずです!また、100社超の提携工場と日本基準の検査体制を誇る株式会社いわいが、ベトナム調達を成功に導くための展望と戦略を提示していくので、今回も是非最後までお付き合いください。

 

1. ベトナム製造業の現状:2026年の最新動向と成長の背景

ベトナムの製造業は、2026年現在、目覚ましい成長を続けています。かつては「安価な労働力を提供する国」として認識されていたベトナムですが、今や「高度な技術力を持つ製造拠点」として、世界中の企業から注目を集めています。

 

堅調な経済成長とGDPの拡大

ベトナムのGDP成長率は、近年安定して高い水準を維持しています。2026年も引き続き、東南アジア地域の中でトップクラスの成長率を記録しており、製造業がその成長を牽引しています。特に、電子機器、自動車部品、機械部品、繊維・アパレルなどの分野で生産が拡大しており、海外からの直接投資も増加しています。日本、韓国、アメリカ、ヨーロッパなど、世界中の企業がベトナムに製造拠点を設立し、グローバルサプライチェーンの重要な一角を担っています。

 

若く豊富な労働人口

ベトナムの人口は約1億人を超え、その多くが若い世代です。労働人口が豊富で、しかも教育水準が向上しているため、製造業に必要な技術者を安定的に確保できる環境が整っています。日本では高齢化により製造業の現場を支える若手技術者が不足していますが、ベトナムでは逆に、意欲的な若者が次々と製造業に参入しています。私が工場を訪問した際も、20代〜30代の若いスタッフが最新の設備を使いこなしている姿が非常に印象的でした。

 

政府による製造業支援策

ベトナム政府は、製造業の発展を国家戦略の柱の一つとして位置づけており、さまざまな支援策を実施しています。外資企業に対する優遇税制、工業団地の整備、職業訓練プログラムの充実など、製造業が成長しやすい環境を積極的に整えています。また、国際貿易協定にも積極的に参加しており、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)やEVFTA(EU・ベトナム自由貿易協定)など、主要な貿易相手国との関税撤廃が進んでいます。これにより、ベトナムで製造した製品を世界中に輸出しやすくなっています。

 

最新設備への投資が加速

ベトナムの製造業では、近年、最新の工作機械や検査機器への投資が急速に進んでいます。NC旋盤、マシニングセンター、レーザー加工機、3次元測定機など、高額な設備を導入する工場が増えており、複雑で高精度な部品の加工が可能になっています。特に、日系企業や欧米企業が出資している工場では、日本や欧米と同等レベルの設備が導入されており、品質面でも国際基準をクリアできる体制が整っています。

 

2. チャイナ・プラス・ワンから「メイン拠点」へと移り変わるベトナムの役割

ベトナムは、かつて「チャイナ・プラス・ワン」の選択肢として注目されていました。つまり、中国への過度な依存を避けるため、リスク分散の一環としてベトナムに生産拠点を設ける企業が増えたのです。しかし、2026年現在、ベトナムの役割は「プラス・ワン(代替地)」から「メイン拠点」へと大きく変化しています。そもそもチャイナ・プラス・ワンとは、中国だけに生産拠点を集中させるリスクを避けるため、中国に加えて別の国にも拠点を設ける戦略です。地政学的リスク、人件費の上昇、貿易摩擦などを背景に、多くの企業がこの戦略を採用してきました。

ベトナムは、中国に近い地理的位置、安定した政治環境、豊富な労働力、親日的な国民性などから、チャイナ・プラス・ワンの最有力候補として選ばれてきました。しかし、近年ではベトナムを単なる「代替地」ではなく、「メイン拠点」として位置づける企業が増えています。その背景には、中国の人件費上昇があげられます。

中国の経済成長に伴い、人件費が急速に上昇しています。かつては「世界の工場」として低コストを武器にしていた中国ですが、今や人件費は東南アジア諸国と比較して高い水準にあります。コスト競争力という点では、ベトナムの方が優位になっているケースも多くあります。

 

3. 成長の裏で顕在化する「品質と納期」のリアルな課題

ベトナムの製造業が急速に成長している一方で、成長の裏には「品質管理」と「納期管理」という課題が顕在化しています。これらの課題を理解し、適切に対処することが、ベトナム調達を成功させるカギとなります。

ベトナムの製造業全体としては技術力が向上していますが、工場によって品質レベルに大きなバラつきがあるのが実情です。最新設備を導入し、厳格な品質管理を行っている工場がある一方で、設備が古く、品質管理体制が不十分な工場も存在します。

特に、寸法精度のばらつき、材質の取り違え、表面処理の不良、異物混入などといった品質トラブルが発生しやすい傾向があります。こうしたトラブルを防ぐには、信頼できる工場を選定し、事前に品質基準を明確に伝え、定期的に検査を行うことが不可欠です。

また、ベトナムの工場では、納期管理が甘いケースもあります。日本の製造業では「納期厳守」が当たり前ですが、ベトナムでは納期に対する意識が日本ほど厳格ではない場合があります。納期遅延の主な原因として、工程管理が行き届いていないケース、材料調達の遅れ、設備トラブル、人員不足などがあげられます。納期遅延を防ぐには、定期的に進捗状況を確認し、問題が発生した場合は早期に対応することが重要です。

さらに、日本企業とベトナム工場の間には、言語や文化の違いによるコミュニケーションの壁が存在します。図面の解釈、仕様変更の伝達、品質基準の理解など、細かなニュアンスが伝わりにくいことがあります。特に、このコラムでも何度かお伝えしていますが、日本では「暗黙の了解」として省略されがちな情報も、ベトナムでは明示的に伝える必要があります。「これくらいは分かるだろう」という前提が通用しないため、丁寧なコミュニケーションが求められます。

私自身、ベトナム工場とのやり取りで「図面に書いていないことは伝わらない」ということを痛感しました。日本国内では口頭で補足説明すれば済むことも、ベトナムでは図面や文書で明確に指示する必要があります。

ここまで課題を何点か羅列して、不安になられた方もいるかもしれません。しかし、これらの課題は、ベトナム製造業の「成長痛」とも言えます。急速に成長しているがゆえに、品質管理や納期管理の体制がまだ追いついていない部分があるのです。しかし、こうした課題は、適切なパートナーを選び、しっかりとしたサポート体制を構築することで解決できます!ベトナム調達を成功させるには、現地の事情を理解し、課題に対処できるパートナーを選ぶことが何より重要です。

 

4. なぜいわいのベトナム部品調達が選ばれるのか

株式会社いわいは、ベトナムでの部品調達において、多くのお客様から信頼をいただいています。その理由は、ベトナム製造業の課題を深く理解し、それを解決できる体制を構築しているからです。

株式会社いわいは、ベトナム国内に100社を超える提携工場を持っています。これらの工場は、すべて厳しい審査基準をクリアした優良工場であり、加工能力、品質管理体制、納期遵守率、コミュニケーション能力などを総合的に評価して選定しています。部品の種類や加工内容に応じて、最適な工場を選定できるため、お客様のニーズに柔軟に対応できます。旋盤加工、フライス加工、板金加工、溶接加工、表面処理など、あらゆる加工に対応可能です。

そして、私たちの最大の強みのひとつは、「日本基準の検査体制」です。ベトナム工場で製作された部品は、すべて厳格な検査を経てから納品されます。特に、「Zoomリアルタイム検品」という独自の仕組みにより、日本からベトナム工場の検品作業をリアルタイムで確認できます。現地スタッフがノギス、マイクロメーター、三次元測定機などを使って寸法を測定する様子を、Zoomで画面越しに確認し、その場で指示を出すことも可能です。

この仕組みにより、検品合格率99%以上を維持しており、品質トラブルのリスクを最小限に抑えています。私も何度かリアルタイム検品に立ち会いましたが、現地スタッフが一つ一つ丁寧に測定してくれる様子を見て、安心感がありました。

そして、ベトナム調達だけではなく海外事業で最も不安なのが、「言葉が通じるか」という点ではないでしょうか。株式会社いわいでは、日本語が堪能なスタッフが窓口となり、お客様とベトナム工場の間に入ってコミュニケーションをサポートしています。

図面の解釈、仕様変更の伝達、納期の調整など、すべて日本語で対応できるため、お客様はストレスなく発注できます。また、ベトナムの文化や商習慣を理解したスタッフが対応するため、細かなニュアンスも正確に伝わります。

2026年現在、ベトナムの製造業は「チャイナ・プラス・ワン」から「メイン拠点」へと役割を変え、グローバルサプライチェーンの重要な一角を担っています。堅調なGDP成長、豊富な労働人口、政府の支援策、最新設備への投資などにより、今後もさらなる成長が期待されます。一方で、品質管理や納期管理といった課題も存在します。こうした課題を理解し、適切に対処できるパートナーを選ぶことが、ベトナム調達を成功させるカギとなります。

株式会社いわいは、100社超の提携工場ネットワーク、日本基準の検査体制、徹底した納期管理、スムーズなコミュニケーション、ワンストップ対応など、ベトナム調達を成功に導くための体制を整えています。国内の製造原価高騰や納期遅延にお悩みの方、過去にベトナム調達で失敗した経験がある方も、ぜひ一度ご相談ください。お客様の課題に寄り添い、最適なソリューションをご提案いたします。

5.実際にいわいが海外で調達した製品事例をご紹介

続いて、実際に当社がベトナムをはじめとした海外で調達した精密部品の製品事例をご紹介いたします。

空圧機器用六角プラグ

空圧機器用六角プラグ

この製品は、品質を担保するために、材料に日本製の真鍮(C3604)を使用することが必須条件でした。そのためご相談前のお客様は、コストが割高になる国内での生産を余儀なくされていました。

そこで当社では、お客様の指定する日本製の材料をベトナムに輸入し、現地で製造するというスキームをご提案。これにより、品質条件を満たしたまま、大幅なコストダウンを実現しました。

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クランプブロック

クランプブロック

このクランプブロックの調達において、お客様は深刻なサプライチェーンの問題に直面していました。近年、国内では黒染め処理に対応できる加工業者が年々減少しており、「精密なマシニング加工」から「繊細な表面処理」までを一貫して任せられるサプライヤーが、国内では見つからなくなってしまったとのでした。

この将来的なお悩みに対し、当社はベトナムの提携工場での「一貫生産」をご提案いたしました。加工から表面処理までを別々の企業で行う場合、工程間の輸送で傷がつくリスクや、品質管理の分断といった問題が避けられません。しかし当社では、マシニング設備を保有する加工業者と、黒染め処理設備を保有する表面処理業者と、それぞれで最適なパートナー企業を選定いたしました。これにより、当社による一元的な品質管理体制の下で、移動に伴う品質リスクをゼロにし、お客様の厳しい要求をクリアすることが可能となります。

A6061製 空圧機器用 マニホールドブロック

A6061製 空圧機器用 マニホールドブロック

アルミ(A6061)製のマニホールドブロックです。マシニング加工後、アルマイト処理を施して仕上げています。

この製品は、機能面・外観面において、一切の傷が許されないという非常に厳しい品質基準が設けられていました。そのためお客様は、品質が安定し、かつ信頼できる検査体制を持つサプライヤーを求めていらっしゃいました。

この厳格な品質要求に対し、当社はベトナムパートナーが持つ高度な品質保証体制でお応えました。

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水処理機械用 カップリング

水処理機械用 カップリング

こちらは、水処理機械に使用されるステンレス(SUS304)製のカップリングです。高精度な四角穴(公差:-0, +0.05)の加工が特徴です。

今回のご相談は、お客様が直面していた、深刻な事業継続の課題から始まりました。まず、長年この部品を供給していた国内の仕入先が廃業してしまい、代替となるサプライヤーが見つからず、やむなくお客様が自社での内製化に踏み切りました。しかし、その頼みの綱であった社内の加工部門も、深刻な人手不足により、担い手がいなくなってしまうという危機的な状況に陥っていました。

お客様が「新たな職人を探して採用するしかない」とまでお考えだった、この「人手不足」という経営課題に対し、当社は海外での一貫生産をご提案いたしました。

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超々ジュラルミン製 分配ブロック

超々ジュラルミン製 分配ブロック

こちらは、機械部品として使用されるアルミ(超々ジュラルミン:A7075-T651)製の分配ブロックです。直角度0.01、平行度・平面度0.02、さらにはH7の穴公差など、複数の厳しい幾何公差が求められる、高精度なマシニング加工品でした。

この製品の最大の課題は、A7075-T651という特殊な材質にありました。お客様はこれまで、「この材料は、専門業者でなければ材料入手も加工も不可能だ」とお考えでしたが、そのためアルミダイカスト専門業者にサプライヤーが限定されることで、コストが高止まりしている状況にありました。

この長年の課題に対し、当社はベトナムの提携工場でのワンストップ生産をご提案いたしました。当社の幅広いネットワークを駆使することで、特殊なA7075材の安定調達ルートを確保することも可能です。さらに、高い技術力を持つパートナー企業にて、材料調達から高精度なマシニング加工、黒アルマイト処理、そして精密検査までを一貫して行うことで、大幅なコストダウンを実現いたしました。

お客様からは、「専門業者しか扱えない」という長年の思い込みが覆され、品質を維持したまま、これほど大きなコストダウンが実現できたことに、驚きと喜びの声をいただいております。

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組立冶具(エア便 特急対応)

組立冶具(エア便 特急対応)

生産ラインで使用されるアルミ(A2017)製の組立治具です。今回は「受注後5日間」という、極めて短い納期でのご依頼でした。

今回のお客様は、急な仕様変更により、組立治具が特急で必要となったとのことでした。しかし、海外調達では船便輸送が基本となるため、このような超短納期での対応は不可能だとお考えでした。

この「特急対応」という非常に高いハードルのご要望に対し、当社はベトナムでの製造と、輸送手段を航空便(エア便)に切り替えるというスキームをご提案いたしました。製造から出荷までを最優先で進め、航空便を活用することで、受注からわずか5日間という、国内調達と変わらないスピードでお客様の元へ製品をお届けすることに成功しました。

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丸頭特殊ボルト

丸頭特殊ボルト

機械部品として使用されるSUJ2製の丸頭特殊ボルトです。冷間加工で成形され、真球度S0.03という極めて高い精度が求められます。

このお話は、お客様が長年取引していた国内の冷間加工メーカーが廃業してしまい、この特殊ボルトのサプライチェーンが完全に途絶えてしまったという、深刻なご相談から始まりました。特に、SUJ2という材質の冷間加工と、その後の高周波焼入れまでを一貫して対応できる、高い技術力を持ったサプライヤーであったため、代替先を見つけるのは絶望的な状況でした。

この危機的な状況に対し、当社はベトナムでのワンストップ生産をご提案。当社のネットワークを駆使し、SUJ2材の冷間加工に対応できるだけでなく、現地で高周波焼入れまで一貫して行えるという、お客様の要求を完璧に満たすパートナー企業をベトナムにて選定し、お客様とマッチングして解決いたしました。

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丸頭特殊ボルトアッセンブリ

丸頭特殊ボルトアッセンブリ

こちらは、特殊ボルト(SCM440他)と複数の部品からなる、丸頭特殊ボルトアッセンブリです。各種サイズを取り揃え、最終の梱包まで含めたOEM供給に対応しています。

このお話は当初、お客様が取引していた国内の部品メーカーが廃業してしまい、構成部品である「特殊ボルト単品」の調達先を探している、というご相談から始まりました。

しかし、当社がお話をお伺いする中で、お客様がその特殊ボルトを調達後、他の部品と組み合わせて社内で組立・梱包作業を行っており、その工数や管理コストが大きな負担となっていることが分かりました。そこで当社は、単にボルト単品を製造するのではなく、関連部品の調達から組立、梱包までをすべて一貫して海外で行う「アセンブリ供給」をご提案いたしました。組立工程の半自動化なども含めた、トータルコストダウンのスキームを設計いたしました。

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いわいが提供する「安心」の海外部品調達

日本の製造業は今、これまでにない構造的な転換点を迎えています。少子高齢化による後継者不足、長年蓄積されてきた技術の継承停滞、さらには仕入れ先の廃業や撤退といったリスクが現実のものとなりつつあります。これにより、これまで当たり前とされてきた国内中心の調達体制が揺らぎ始め、調達のあり方そのものを見直す必要性が高まっているのです。こうした環境変化の中、いわいは「これからの時代に本当に信頼できる調達パートナー」として選ばれています。

当社が提案する海外調達の中心は、ものづくりの拠点として近年著しい成長を遂げているベトナムです。しかし、いわいのベトナム調達は単なるコスト削減の手段ではありません。品質・納期・供給体制といった調達全体の信頼性を重視し、安心して利用できる仕組みを構築しています。現地企業との継続的な信頼関係を土台に、契約・財務面の実務にも強みを発揮。さらに、日本の製造現場で求められる品質基準を深く理解したパートナー企業の選定を徹底することで、国内と同等の品質を安定的に提供することが可能となっています。

また、いわいは単なる部品の調達にとどまらず、設計段階から製造までを一貫して支援する体制を整えています。図面のデータ化やペーパーレス化、設計サポートなどの上流工程から、部品製造・調達までをワンストップで対応。国内外のCADオペレーターと連携し、スピーディかつ正確な設計・製造プロセスを実現しています。これにより、お客様の設計意図を確実に反映させた部品を短納期で供給し、開発スピードと品質の両立が可能に。さらに、DXを活用した調達体制により、手間やコストを最小限に抑えながら、高効率かつ高精度な部品調達ができます。

部品加工海外の海外調達を検討されている企業様はぜひ一度ご相談ください。

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